「朝鮮人」は侮蔑表現?

ゲームの記者会見で声優を務めた俳優の寺島進氏が「朝鮮人」と発言して問題になっているのだとか。曰く、「朝鮮人」は「韓国人」を侮蔑する表現なのだとか。え、そうなんですか? 日本にはそういう言葉としては別の言葉*1があります。それを使ったのなら問題だと思うのですが、「朝鮮人」が侮蔑表現だなんて意識はなかったです。いつからそんなことになったのでしょう。

これを報じている朝鮮日報の日本語版から引用します。

日本のゲーム『龍が如く 極2』の新作発表会で、声優を務めた寺島進さん(53)が舞台あいさつ中に「きょうステージに上がっている何人かは『朝鮮人』なので、朝鮮からミサイルが飛んでこないようお願いしたい」と発言したのだ。

正直、この切り取った部分だけ見ても、寺島進氏が何を言いたかったのかよく分かりません。これが26日のことだそうで、3発のミサイルが発射されたのが25日でしたか? それと絡めて、何かのジョークのつもりで言ったのかもしれませんが、正直ちょっと問題かな、とは思います。

で、これについて不謹慎だとか、そういうことで問題化したのではなく、「朝鮮人」という表現が問題視されていて、これまたびっくりです。

日本社会で「朝鮮人」は韓国人を蔑視する目的で使われることが多い。(中略)その時代から朝鮮人という表現がののしり言葉と考えられていた証拠だ。

中央大(韓国)のパク・チョンヨル名誉教授(日語日文学科)は「朝鮮がなくなって間もないころ、すなわち日本による植民地時代の初期までは、朝鮮人という言葉は文字通り朝鮮出身の人を指す中立的な言葉だった。しかし日本による統治が長くなると、朝鮮人という言葉は対等な関係の人ではなく支配される立場の人という意味を内包するようになった」と指摘した。

そんなこと初耳なんですけど、この名誉教授氏はその頃から日本にいる方なのでしょうか? それとも、そういう日本に長く住んでいる方から聞いたのでしょうか。
実際、ちょっとぐるぐる先生に聞いてみると、人力検索系のサイトで似たような問いがあり、日本人と思われる回答者は皆「『朝鮮人』は蔑称ではない」と回答しています。

これはまあ、民族間の意識の違いなので、配慮する必要はあるでしょう。ただ、上にもあるように普通の日本人はそう思われているなんてことを知らないような気はします。
同じく中国の英語名Chinaをそのまま日本語読みしたシナとか、その当て字の「支那」も蔑称として扱われることがあるので注意が必要です。お店でも「支那そば」とか店名に掲げている店がありますけど、あれはダメだそうです。

まあ、色々大変ですが、気を付けましょうということで。

*1:それ自体は韓国人とかと直接関係ない、半端ものを指す江戸言葉だそうです。