今週の週アス

1000号は何かまた要らないおまけが付くのか。というわけで通巻998号です。

今週もまたiPhone推しでした。でもさあ、iPhone6ならこんなことができる、とか、iOS8だとこんなことができる、って記事*1を見るたびに、いや、そんなのAndroidでは普通だから、って感じてしまいます*2。今週もATOKが使える!とかやってましたけど、ATOKは色々問題があって*3評判悪いらしいですよ>週アスさん。

コラム記事のアップルウォッチの記事もすごかったです。音楽プレーヤ(iPod)もスマートフォン(iPhone)もタブレット(iPad)も、アップル以前にあったけど必ずしも成功していなかった。アップルによってそれらの市場が拓かれた、みたいな話を恥ずかしげもなく書いていました。だから、アップルウォッチも成功するに違いない、だそうです。書いてて恥ずかしくないのですかね。

これらが成功したのは、単にそういうハードをアップルが出しただけでなく、コンテンツやサービスもアップルのごり押しで進めたからです。そういう点では「コンテンツを持っているのが強み」と言われていたソニーと対照的で、コンテンツを持っていたからこそ改革ができずに沈んでいったのがソニーとも言えます。そして、今のアップルはそういうハードとソフトとサービスを絡めた新しいものを産み出せないので、かっての影響力はありません。アップルウォッチにしても、そこそこアプリを出したにしても、単なるiPhoneの周辺機器に過ぎないので、まあ、成功はしないでしょう。ああ、そのためにiPhoneを大型化したのか? iPhoneを大型にして代わりにアップルウォッチでIOする、と。

その点は記事でも予防線を張っていて、iPhoneiPodを、iPadMacintoshを食う製品だったが、アップルウォッチはiPhoneが必要で食う製品にはなっていない、と。それを言うなら、iPodは自社製品を何も食ってないのですけどね。その点でも、自社製品を食う存在かどうかなんてのは正直どうでもよいと思ってます。だって、結果的に自社製品の競合しただけであって、競合させたくて製品を作ってるわけではないですから*4。そういう意味でも、アップルウォッチの成否は、それを使って何か画
期的な新しいことができるかどうか、です。今のところそういうものでは無いと感じます。ハード的には他のスマートウォッチと変わらないとしても*5、アップルウォッチ独自の画期的なサービスがあれば、成功するのではないでしょうか。

*1:電子版の方ですが、iOS8ならアプリ毎のバッテリ使用状況が見られる、なんて記事を見てびっくりしました。え、iOSって今までできなかったの?と。

*2:iOSしか知らない人のためにもこういう記事は必要なんでしょうけど。

*3:ATOK自体の作り込みがまだまだなのと、インライン変換をサードパーティに許さないアップルの側の問題の両方ある様です。

*4:iPodiTunesと統合されることで、家に居ながら好きな時に音楽を買うことができ、即座に聴くことができるようになりました。そこが画期的な点でした。iPodを食う存在としてのiPhoneは、それをさらにどこに居てもできるようにしたとも言えます。どこに居てもいつでも、好きな時に好きなもの(写真だったり、ツイートだったり)を共有できる、というのがiPhoneのコンセプトではないでしょうか。iPadはそういう点ではiPhoneの成功がなければできなかった製品かもしれません。iPhoneとアプリやコンテンツを強要しつつ、家庭ではより大画面で楽しめる製品。だから、10インチのiPadと3インチのiPhoneという棲み分けでした。

*5:実際、変わらないですよね?