法務大臣が法律を知らないという疑惑

「友人の友人はアルカイダ」、「バリに行かない方がよいとのアドバイスを受けた」との発言で騒動を起こした鳩山邦夫法務大臣だが、記者に対して「真実を言うことがいけないのか」という発言をしたらしい。
この時の発言の全文は朝日新聞に載っていたので見たが、「バリ島に近づかない様に」というアドバイスを受けたのは鳩山氏本人としか受け取れないし、それが事件の後なんてことは普通は思わない*1。鳩山氏の言い訳はよく分からないが、おそらく、友人がアルカイダの友人からアドバイスを受けたというのを、事件後に聞いたということを言いたいのではないかと思う。
で、問題になっているのは当時は大臣ではなかったとは言え、テロに関する情報を知っていてどこにも伝えなかったと受け取れる発言をしたこと。それに対して質問されたのに、「友人の友人というのは本当だ。真実を言うことがおかしいのか」と訳の分からない開き直り。誰もそんなことは争点にしていないのだが、理解力がないのかはぐらかしているのか。
そもそも、真実ならば何を言ってもいいわけではない。例えば、名誉毀損については、真実を言っても名誉毀損が成立することはある。法律を所管する大臣がまさかそのくらいのことも知らないとは思えないが、真実なら何を言ってもいいと受け取れる様な発言をする人はちょっとどうかと思うのだけど。
ちなみに、この鳩山邦夫という人は新自由クラブ推薦で当選するも離島して自民党に移り、そこを離党したと新進党を立ち上げ、そこも離党して民主党を立ち上げ、兄弟仲が悪くなると自民党に戻る、というダイナミックの経歴の持ち主。発言もダイナミックなのかもしれない。

*1:事件の後に、近づくなと言われたって遅い。