スマートウォッチ

スマートウォッチはMoto360を使ってみて、やはり電池の保たなさやちゃんとした時計に見えない点で次期総称と判断しました。が、アナログ時計と融合したものが出てきていたようです。なお以下の用語は自分が勝手につけているものです。

ハイブリッドタイプ

スイスの時計メーカーなどがやっているMotionX-365のスマートウォッチの様な、普通のアナログ時計の中に各種センサーなどを内蔵しているタイプです。MotionX-365陣営ではオルロジカル(Horological)スマートウォッチと呼んでいるようです。horologyとは「時計学、時計製作法、測時法」といった意味があるようですが、おそらく時計的なスマートウォッチ、もうちょっと違約すると従来的な時計のようなスマートウォッチという意味でしょう。センサーとしては歩数(活動量)、睡眠時間を計測できます。時計としては日付が表示可能です。曜日はありません。
他には上にも書いたWithingsのActivitéも同様なコンセプトでしょう。こちらもスイス製の腕時計を謳っています。お値段的にも比較的手ごろです。ソフトバンクが代理店というのがネックです。直輸入するか。でも、ソフトバンクなおかげでヨドバシカメラなどでも購入できるので、値段だけではなく入手性でも手ごろです。こちらも歩数(活動量)や睡眠時間を計測できます。Withingsのリストバンドにある脈拍の測定はできません。こちらは日付の表示はありません。
このタイプは見た目はあくまでアナログ時計なので知らない人から見れば違和感がないことがメリットですが、アウトプットとしては針とせいぜい振動通知やアラーム音しかないので、何かがあったということはわかっても、詳細はスマホで確認しないといけません。とはいえ、最近の妙に多機能になってきたスマートウォッチがスマホ化して機能が重複してきていることに反して、シンプルでよいかと。
ちょっと良いかと思ったのですが、どちらもなぜか秒針がありません。うーん、秒針はほしい。

デュアルタイプ

SONYが発表して予約分が即座に完売したwena wristは一見上記のタイプと同じように見えます。が、時計とは別に反対側のバックル部にセンサー部があります。こちらは歩数(活動量)のみの記録です。変わったところでは電子マネーの機能がついています。現状、電子マネーiPhoneのみ対応です。
wena wristはアナログ時計ですがちょっとおしゃれな感じなので、使用は時と場所を選ぶでしょう。時計部とセンサー部は独立しており、時計部は単なる時計に過ぎないので、上記の製品のように時計単体で活動量が目標の何%まで達成しているかという表示はできません。代わりにセンサー部にLEDがついています。なお、こちらは秒針があります。
個人的にはちょっとスマートじゃない感じがします。時計部はシチズンが作っているそうですが、シチズンにはぜひ独自でオルロジカルスマートウォッチを作ってほしいです。

アタッチメントタイプ

既存の時計に貼り付けるだけ、という製品ももうすぐ出てくるようです。多くの時計に張り付けられるとのこと。充電は無線充電です。まあ、デュアルタイプの派生形ともいえます。

その他

オルロジカルに近いけど、盤面に表示部を持っているハーフタイプとかもあります。まあ、従来のスマートウォッチとオルロジカルのいいとこどりですね。ある意味中途半端ともいえますけど。

まとめ

個人的にはオルロジカルタイプがもっと出てきてほしいです。特に日本メーカー。でもまあ、セイコーシチズンには無理かな。せいぜい、カシオくらいでしょうか。シチズンファンとしてはシチズンにはもっと頑張ってほしいのですが。最近、ソーラー電波腕時計から主戦場がGPS腕時計に移りつつあるようで、セイコーシチズンが宣伝を出しています。が、時計にGPS受信機能なんてものを内蔵しなくても、スマホからBluetooth LEで連携すればそれで済むし、GPS受信部を組み込むよりははるかに楽だと思います。まあ、時計メーカーとしては、単品で完結する製品でないと気が済まないのかもしれませんが、そんなこと言っているとまた時代に取り残されるのではないでしょうか。

蛇足

MotionX-365のプラットフォームを作っているのがFullpower社です。その創設者でありCEOであるのが、フィリップ・カーンです。この名前を聞いてピンときた方、おそらく正解です。彼はFullpower社を含めて4つの会社を起業しましたが、その最初にしておそらくもっとも有名なのがボーランド社(Borland)です。そう、Turbo PascalやTurbo C(のちにBorland C++)を開発したボーランド社です。ある世代の方は皆お世話になったTurbo Cです。日本ではMicrosoft C/Visual C++が世代を重ねるにつれて主流になって行く過程で見かけなくなっていきましたけど*1

*1:DOSにしろ、Windowsにしろ、最初のうちはあまりたいしたことない製品だったのに、そのうちライバルを蹴落として天下を取るのがMicrosoft製品でした。