御嶽山噴火

午前中はNHKもL字にはなっていましたが通常番組だったかと思います。そんなわけで、10時からはテレビ朝日の方を見てました。
昼もニュースが延びて「のど自慢」が繰り下げになりましたが、昼前に救助隊が山頂付近に到達して色々情報が入り始めたのか、のど自慢後はニュースになってました。
いったんは大相撲中継になりましたが、途中で心肺停止の方が山頂付近に多数確認されたという速報が入り、そこから報道番組に切り替わりました。
途中、土井たか子氏の訃報もありましたが、もう1週間以上前の事なので、なんでこのタイミングで発表したのかな、とは思いました*1

火山噴火予知連の会見

一言で言えば酷かったです。前日の気象庁火山課長の会見もまだ終わってもいない噴火を差して、「今後も同規模の噴火が起こるかもしれない」とまるでもう終わったかのような言い方をしていてとても違和感がありました*2。しかし、予知連の会長の会見はそういうのとは次元の違う会見の体をなしていないと感じました。中継は会長の前の火山課長の要点の説明までで切った方がよかったと思います。会長の話はとどのつまりは言い訳の羅列で、今後はどうするとかいう建設的な話は一切なかったですから。

「現状の予知のレベルはこんなもの」、「自然相手で100%安全はあり得ない」、「少しでも何かあったら立ち入り禁止と言うことで国民が納得するか」、「火山への登山はリスクがある」といった数々の発言に呆れました。いや、確かに御説ごもっともです。これを事前に言っていたなら問題は無いかと思います。でも、御嶽山が噴火して多数の行方不明者や怪我人が出ている状態で後からそんなこと言っても意味がありません。いや、これをもって申し訳ないという謝罪をするのならともかく、全体的な口調は「仕方がない」、「どうしようもない」つまりは俺たちは悪くない、と言う意識が透けて見えて気分が悪い会見でした。こうなってくると、なかなか火砕流を認めなかったのも、保身の為じゃないかと勘ぐりたくなってきます。

多くの国民は上で快調がほざいたようなことは理解した上で、以下の様なことを考えていたのではないでしょうか。少なくとも、私はそう考えていました。まだ2日目ですから、全てについて解は出ないとは思いますが、それでもそういう観点から見直しを行っている、といったことは言えるはずです。所詮、何の責任も当事者意識もない組織だから難しいのでしょうか。

  • 9月からの火山性微動の前に同様なケースはあったのかどうか
  • 9月からの火山性微動の情報を関係者に伝えていたのか
  • 7分前の隆起の情報は何かの判断基準にはならなかったのか*3
  • そもそも観測態勢に死角はなかったのか

彼らの変な上から目線を象徴するのが以下の発言かと思います。
記者の、今回の噴火の他の近隣火山への影響についての質問に対して、影響は無いというのはよいとして、仮に隣の火山から噴火しても因果関係はない、と断言したようです。なんであなた方らがそんなこと断言できるんでしょう。因果関係がないわけがなくて、今回の水蒸気噴火と同様に事前に察知できないだけでしょう。自分たちの予知のレベルはこんなものとか逃げてるくせに、心の憶測ではまだ自分たちが全てを理解しているという傲慢な考えがあることが窺えます。

警戒レベルと予知の話もそんなことどうでもよいというレベルの話です。内部でそういう危惧があったのなら、警戒レベルについての正しい知識を周知すべきでしょうが、それをしていたのでしょうか? 後になってぐだぐだとこういう意見もあったとか言われて、それを聞いた国民は「じゃあ仕方ないね」とでも言えばよいというのでしょうか。どっかの妄想地震予知の人とか、どっかの大学の暴言教授じゃないですが、こんなんでは気象庁や火山噴火予知連を擁護することなんて誰もできませんよ。まあ、所詮何の責任もなく、単に気象庁長官とかに「審議結果」とやらを報告するだけの機関なのでしょう。

その辺はさておき、仕方がない、どうしようもないに終始して今回の反省点や今後への取り組みといったものがまったくありませんでした。他のことはさておくとしても、この点を見ても論外の会見でした。

*1:葬儀とか一通り済ませての発表?

*2:「今後も、今日の噴火と同程度の噴火がしばらく続く、とかなら分かります。」

*3:これを前兆と捉えて予知するのは難しい、とのことだが、昨日の会見では火山性微動以外に予兆はなかったと言っていた。今になってこういうこともあったが予知の材料にするのは難しいと言われても、全ては疑わしく見える。